さらに、この2つの関係から;
(式5-8)
が成り立つことも理解できると思います。
図からも予想できるように、その積分は;
(式5-9)
となり、偶関数、奇関数の積分がどうなるかを示しています。奇関数の積分は 0 になること(0 になるから計算しやすくなる)に注目してください。
一般に:
(奇関数)×(奇関数)=偶関数
(偶関数)×(偶関数)=偶関数
(奇関数)×(偶関数)=奇関数
fe (t) は偶関数ですので fe (t) cos ωt は偶関数、fe (t) sin ωt は奇関数となり、このフーリエ変換は式 5-2、式 5-3より;
(式5-10)
です。また、Re (ω) の逆フーリエ変換は、同様に;
(式5-11)
となります。これは逆にいうと実関数 fe (t) のフーリエ変換が実関数ならば、fe (t) は偶関数であることを表しています。
同様に、f0 (t) についても;
(式5-12)
となり、実関数 f0 (t) のフーリエ変換が純虚数関数なら、f0 (t) は奇関数になります。
次に f (t) について考えると、fe (t) と f0 (t) のフーリエ変換をそれぞれ Fe(ω) と F0(ω) とすると式 5-3は;
(式5-13)
となり、上記フーリエ変換の実関数/フーリエ逆変換の偶関数と同純虚数関数/同奇関数の関係から;

であることがわかります。以上をまとめたのが次式 5-14です。(フーリエ変換対を ←→ で表しています)

(式5-14)
この式と、前号で示したフーリエ級数とその成分を求める式;
(式5-15)
とを対比させてみると、次の関係を持っていることがわかります。
(式5-16)
FFT アナライザーでは、フーリエスペクトラムの離散的数値列として an、bn が表示されますが、 an、bn を数式で表記したのが R (ω)、I (ω) で、 R (ω) が実数部を示し偶関数、I (ω) は虚数部を示し奇関数となります。 この関係を模式的に示したのが次図 5-2です。 また、 an2 + bn2 = Cn2 の Cn2 はこの対数を取ってパワースペクトルとして表示され、 φ(ω)は位相スペクトルとして表示されることは、前号で説明した通りです。