FFTアナライザー基本FAQ
質問番号 FAQ-0769
PSD、ESD とは何ですか、パワースペクトルとどう違うのですか?
PSD(Power Spectral DensityFunction、パワースペクトル密度関数)とは、FFT 計算の周波数分解能 Δ f に依存しないように単位周波数幅(1 Hz幅)当たりのパワー値として表現するスペクトル関数で、連続スペクトルとなる非周期的な信号、すなわち不規則信号(ランダム信号)の評価によく使われます。その単位は、信号 x(t)の物理単位をEU とすると、EU2/Hz となります。具体的に縦軸が電圧(V)であれば V2/Hzまたはその平方根である V/√Hz となり、アンプなどのノイズの評価値としてよく用いられています。またランダム振動試験の分野では縦軸が振動加速度(その単位は、m/s2)なので、特に ASD(Acceleration Spectral Density、加速度スペクトル密度)とも呼ばれ、その単位は(m/s2)2/Hz、またはm2/s3 となります。その計算方法は、下記の関連項目をご参照ください。
ESD(Energy Spectral DensityFunction、エネルギースペクトル密度関数)とは、時間信号 x(t)のエネルギーの周波数分布を表す関数で、インパルス信号など過渡的な信号のスペクトル評価に使われます。その求め方は、スペクトル関連 FAQ「信号のパワーとは何ですか?」の項で平均操作を省いた形となりますから、PSD値に FFT 時間窓長 T をかけることにより、求められます。
表1 3種類のスペクトルの比較
| スペクトルの種類 | 物理的な意味 | 対象となる信号 |
|---|---|---|
| パワースペクトル | 周波数帯域毎のパワー分布 | 周期信号 |
| PSD | 単位周波数毎のパワー分布 | 連続ランダム信号 |
| ESD | 単位周波数毎のエネルギー分布 | 過渡信号 |
(注)PSD や ESD は、主に振動分析に使われ、騒音分析にはあまり使用されません。
最終更新日:2009-11-16