おとうさん、前に音のマスク・・っていう話ししてくれたよね。今日、電車に乗っていて、地上を走っているときには、車内のアナウンスの声はよく聞こえていたのに、地下に入った途端に、良く聞き取れなくなったんだ。これって、その音のマスクのことなのかなって思ったんだけど・・
そうだね、じゃ今日はマスキングの話しを少し詳しく教えてあげよう。ちょっと難しいかもしれないけどね・・。
おとが言った電車の社内のアナウンスが、地下に入って、聞こえ難くなったのは、電車の中の騒音レベルが高くなったからで、これも、マスキング現象といえるね。この現象は、人間の耳の構造に深い関わりがあるんだけど、2つの特徴があるんだよ。
身の回りには、キーンとした高い音やドーンという低い音まで、いろんな高さの音が存在しているけど、一つめの特徴は、その音の周波数、すなわち音の高低に関係するマスキングの現象なんだ。
ある高さの音があって、それより少し低い音があると、そのちょと低い音によって、もう一方の高い音の方が聞こえにくくなるんだよ。2つの音の高さが離れるとまた両方の音がきこえるようになるんだ。2つの音の大きさにもよるけどね。
耳の構造については理科で大まかに習っていると思うけど、耳の穴(外耳道)に入った音は、鼓膜を揺さぶって、鼓膜の振動は、中耳にある三つの小さな骨に伝わり、その後カタツムリのような形をした蝸牛(カギュウ)っていう骨に伝わるんだ。蝸牛から内耳になるんだけど、その内部はリンパ液という液体で満たされていて、蝸牛の出口まで基底膜という膜でつながっているんだよ。