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計測に関するよくある質問から- 第32回「ローラーエンコーダーで、ライン速度計測を行う場合、なぜ1回転当たりのパルス数が関係するのか?」

小野測器のローラエンコーダ RP-7400は、測定対象にローラを接触させて、移動距離や速度が計測できます。なぜ、速度計測用として、120 P/R や1,200 P/Rといったパルス出力があるのかを、計測の仕組みをもとに解説します。

速度とは、単位時間あたりに進んだ距離であるため、速度=進んだ距離/かかった時間 で算出されます。

  • 計測に関するよくある質問から- 第32回「ローラーエンコーダーで、ライン速度計測を行う場合、なぜ1回転当たりのパルス数が関係するのか?」_No.1

ローラエンコーダ RP-7400で、ライン速度を計測する場合、 進んだ距離=ローラの回転した量 なので、 速度=1パルスあたりの距離×出力パルス数/かかった時間 と書けます。

秒速 何 mm?

速度を表す式の後半部分 出力パルス数/時間 は、秒あたりの出力パルス数 なので、 =周波数 です。
このため、速度(㎜/s)=1パルス あたりの 距離×出力パルス数/時間 という式は、
(ローラの周長 (mm)/ローラ1回転あたりのパルス数)× 周波数 と書けます。

周長 (mm)/パルス数 が「1」であれば、エンコーダからの出力周波数と、周速度は同じ数値になります。
RP-7400の周長は200 mmであるため、200 P/Rのものを選定すれば、周波数カウンタを使って、周速度(mm/s)を表すことができます。
また、パルスカウンタを使って、1秒間の間にやってきたパルス数を計測すれば、
カウント数がそのまま周波数となるので、1秒ゲート機能のあるパルスカウンタがあれば、周波数から周速度を求めることができます。
※ なおこの場合、計測の分解能は1 Hz刻みであるため、速度の分解能も、1 mm/sとなります。

分速 何m?

やはり、速度(m/min)=1パルスあたりの距離×出力パルス数/かかった時間 という式で計算できますが、長さと時間の単位が、前出と異なることに、注目します。
式前半の、1パルス当たりの距離=(200 / ローラ1回転あたりのパルス数)/ 1000、
式後半の、出力パルス数/時間=分あたりの出力パルス数=周波数 × 60、
と表せるため、
速度(m/min)=((200/ローラ1回転あたりのパルス数)/1000)× 周波数×60
と書けます。

さらに、数値部分をまとめてしまうと
速度=((200 × 60 / 1000)/ローラ1回転あたりのパルス数)× 周波数
=(12/ローラ1回転あたりのパルス数)× 周波数
と書くことができます。
ローラ1回転当たりのパルス数が12の1倍、10倍、100倍…であれば、速度は周波数の1倍、1/10倍、1/100倍とあらわすことができます。

RP-7400 120 P/Rを使うと、
速度(m/min)=周波数 × 0.1
RP-7400 1200 P/Rだと
速度(m/min) =出力周波数 × 0.01
やはり、周波数カウンタ、もしくは1秒ゲートのパルスカウンタを使って、周速度(m/min)を測ることができます。
1秒ゲートのパルスカウンタの場合、計測の分解能は1 Hz刻みであるため、速度の分解能は、
120 P/Rを使用すると0.1 m/min.、
1200 P/Rを使用すると0.01 m/min. となります。
必要な速度の単位により、120/1200パルスか200パルスのローラエンコーダを選定してください。

おまけ

HT-3200やHT-5500による周速度計測も同様の計算手法から、周速リングの大きさが決めれています。
もとになるのは
速度(m/min)=1パルスあたりの距離×出力パルス数/かかった時間という式になります。
HTの場合、1回転当たりのパルス数は1個で固定なので、
1パルス当たりの距離は 周速リングの周長。
出力パルス数/かかった時間は、回転速度 r/min.。
となります。
周速リングの周長が1 mであれば、回転速度表示値と周速度は同じになります。
HT-3200の場合、周長100 mmの周速リングKS-200を使い、表示値を10分の1に読み替えることで、周速度m/min.を読み取ることができます。
mm/s が計測したければ、
出力パルス数/かかった時間は、回転速度 r/min. ÷ 60。
周長60 mmのKS-100を使用すれば、表示値を直読することで、周速度mm/sを読み取ることができます。

  • おまけ_No.1

(2019年12月18日発行メールマガジンより抜粋)