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計測に関するよくある質問から- 第31回「Oscopeでパルス列の信号から、物理量に変換して時間変化を確認する方法」

当計測コラムでは、当社お客様相談室によくお問い合わせいただくご質問をとりあげ、 回答内容をご紹介しています。

変化量をパルス信号で出力する検出器、例えばロータリエンコーダ、リニアエンコーダ、流量計等では、検出器からのパルス信号を計測器側で物理値に変換して、数値表示しています。

今回は、パルス信号から物理値に変換できるイベントカウンタ機能とF/Vコンバータ機能を使った例を紹介いたします。
Oscope のF/Vコンバータでは、回転速度に特化していますが、他のパルス信号に対しても“周波数”から 距離や速度や流量等に変換することができます。

リニアエンコーダからのパルス信号を例にして、移動距離(イベントカウンタ)と瞬時移動速度(F/Vコンバータ)を求めてみます。
流量計であれば、積算流量、瞬時流量になります。応用範囲は広い機能です。

パルス信号は 1パルスで0.5 mm の移動量とします。
パルスが100パルス出力されているなら、移動距離は、100×0.5 mmで
50 mm になります。

信号波形です。徐々に移動速度が速くなり、一定速度の後、遅くなっていきます。
(収録するときのサンプル周波数は、高い方がF/Vコンバータの分解能が上がります。)

  • パルス波形
    パルス波形

1.イベントカウンタ機能で、時間に対する移動距離(積算値)を見る方法

信号処理メニューのイベントカウンタを選択します。
初期カウント値 1、カウントステップ値 1 を設定します。
条件ファイルを選び、をクリックします。

  • 1.イベントカウンタ機能で、時間に対する移動距離(積算値)を見る方法_No.1

検索条件設定で
条件タイプ :レベルトリガ
トリガレベル:パルス波形の振幅の50 % 程度
ヒステリシス:トリガレベルよりも小さい値(細かな変化は無視する)
[OK]ボタンをクリックしてイベントカウンタ画面に戻り、その後 [実行] します。

  • 1.イベントカウンタ機能で、時間に対する移動距離(積算値)を見る方法_No.2

新たにデータが作成されます。データマネジャーに表示されます。
ここではまだ、パルスのカウント値になっています。

  • 1.イベントカウンタ機能で、時間に対する移動距離(積算値)を見る方法_No.3

1パルス当たり、0.5 mmの移動距離になるので、
カウント値を0.5倍すれば、距離になります。

簡易演算機能を使います。
演算式に * 、0.5 を設定、
単位変換にチェックを入れて、単位名 を mm を設定して[実行]します。

  • 1.イベントカウンタ機能で、時間に対する移動距離(積算値)を見る方法_No.4

距離値に変換されました。

  • 1.イベントカウンタ機能で、時間に対する移動距離(積算値)を見る方法_No.5

カーソル値を読むと、74 mm移動していることが分かります。

2. F/Vコンバータ機能で瞬時速度を見る方法

信号処理メニューのF/Vコンバータ を選択します。

  • 2. F/Vコンバータ機能で瞬時速度を見る方法_No.1

F/Vコンバータは、回転速度変換用になっていますが、他の信号の変換にも使えます。
注意点は、回転速度単位が r/min なので、1分間当たりの数値で計算されることです。

設定は、変換タイプ Pulse
Pulse/回転 : ここは、一回転当たりのパルス数を設定しますが、
1 mm あたりのパルス数と、1分間あたりの移動距離とするので、
今回の例では、2 × 60 = 120(1 mmあたり2パルス、60秒)
レベル : パルス波形の50 % 程度
ヒステリシス: トリガレベルよりも小さい値(細かな変化は無視する)

  • 2. F/Vコンバータ機能で瞬時速度を見る方法_No.2

[実行]すると、データが作成されます。

  • 2. F/Vコンバータ機能で瞬時速度を見る方法_No.3

パルス間隔が変化している部分では、大きさが変化するので、移動中の速度の変化具合を見ることができます。
まだ、単位名が r/min になっています。
これを、mm/s に変更します。
データ処理メニューのチャンネル設定を選択します。
単位名を mm/s とキーインし、信号タイプを 速度 に変えます。

  • 2. F/Vコンバータ機能で瞬時速度を見る方法_No.4

これで、移動速度(mm/s)表示になりました。

  • 2. F/Vコンバータ機能で瞬時速度を見る方法_No.5

このように、パルス信号であれば、Oscopeの変換機能で物理値が簡単に得られます。
この後、基本周波数解析を行って、変動周波数を求めることも可能になります。
リアルタイムで物理値を見ることはできませんが、パルス信号を収録しておけば、後から、色々な2次処理解析ができます。
流量計からのパルス信号であれば、積算流量や瞬時流量が求められます。

回転、距離、流量やトルクなど、パルス信号を収録することができれば、Oscopeが活躍する場面は多いです。

(2019年10月23日発行メールマガジンより抜粋)