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環境基本法と騒音規制法・振動規制法について

「環境基本法」は、環境の保全について、基本理念を定め、国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的とした法律です(第一条)。

環境基本法の第二条第三項では、「公害」とは、環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下及び悪臭によって、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることをいう、と定められおり、それぞれの公害を防止するために、「大気汚染防止法」、「水質汚濁防止法」、「土壌汚染対策法」、「騒音規制法」、「振動規制法」、「建築物用地下水の採取の規制に関する法律」、「工業用水法」、「悪臭防止法」などの法律が定められております。

「騒音規制法」、「振動規制法」では、騒音・振動の規制基準は、環境大臣が定める基準の範囲内で、都道府県知事(当該地域に自然的、社会的事情がある場合は市町村長)が定める事としています。このため、地域ごとの振動・騒音規制は都道府県が定めている場合と、市町村が定めている場合があります。

環境大臣が定める基準については、つぎのような環境庁告示などにより定められております。

「騒音に係る環境基準について(平成10年09月30日環境庁告示64号、改定:平成17年5月26日環境省告示第45号)」では、環境基準を、道路に面する地域については地域・時間帯により55 ~ 65 dB(幹線交通を担う道路については65 ~ 70 dB)、それ以外の地域については40 ~ 60 dBに定めております。

騒音の評価手法は、原則として、時間の区分ごとの全時間を通じた等価騒音レベル(LAeq)によって評価します。また、騒音測定は計量法の条件に合格した騒音計を用い、周波数特性はA特性を用います。測定方法は、原則としてJIS Z8731によります。

「特定工場等において発生する騒音の規制に関する基準(昭和43年11月27日厚生省・農林省・通商産業省・運輸省告示1号、改定:平成18年9月29日環境省告示第132号)」では、特定工場等の騒音規制の基準が定められています(区域・時間帯により40 ~ 70 dB)。

騒音測定は計量法の条件に合格した騒音計を用い、周波数特性はA特性を動特性はFASTを用います。測定方法は、JIS Z8731に定める騒音レベル測定方法によるものとし、騒音の大きさの決定は、次のとおりとしています。

  1. 騒音計の指示値が変動せず、又は変動が少ない場合は、その指示値とする。
  2. 騒音計の指示値が周期的又は間欠的に変動し、その指示値の最大値がおおむね一定の場合は、その変動ごとの指示値の最大値の平均値とする。
  3. 騒音計の指示値が不規則かつ大幅に変動する場合は、測定値の90 % レンジの上端の数値(5 % 時間率騒音レベルL5)とする。
  4. 騒音計の指示値が周期的又は間欠的に変動し、その指示値の最大値が一定でない場合は、その変動ごとの指示値の最大値の90 % レンジの上端の数値とする。

「特定建設作業に伴って発生する騒音の規制に関する基準(昭和43年11月27日厚生省・建設省告示1号、改定:平成12年3月28日環境庁告示16号)」では、特定建設作業の騒音が敷地の境界線において、85 dBを超えないことと定めております。また、騒音測定の方法や大きさの決定は「特定工場等において発生する騒音の規制に関する基準」と同じです。

「自動車騒音の大きさの許容限度(昭和50年09月04日環境庁告示53号、改定:平成12年2月21日環境庁告示12号)」では、自動車騒音の許容限度や測定方法を定めております。

定常走行騒音は走行方向に直角に車両中心線から左側へ7.5 m離れた位置で地上1.2 mの高さにおいて測定した騒音をいい、自動車の種類ごと許容限度は65 ~ 85 dBと定めております。また、近接排気騒音、加速走行騒音についても規定があります。

「特定工場等において発生する振動の規制に関する基準(昭和51年11月10日環境庁告示90号、改定:平成12年3月28日環境庁告示18号)」では、特定工場等の振動規制の基準が定められています(区域・時間帯により55 ~ 70 dB)。

騒音測定は計量法の条件に合格した振動レベル計を用い、鉛直方向について行います。振動レベルの決定は、次のとおりとしています。

  1. 測定器の指示値が変動せず、又は変動が少ない場合は、その指示値とする。
  2. 測定器の指示値が周期的又は間欠的に変動する場合は、その変動ごとの指示値の最大値の平均値とする。
  3. 測定器の指示値が不規則かつ大幅に変動する場合は、5秒間隔、100個又はこれに準ずる間隔、数の測定値の80 % レンジの上端の数値(10 % 時間率振動レベルL10)とする。

騒音・振動に関する環境基準については、上記のほか次のような通達も出されております。

  • 航空機騒音に係る環境基準について(昭和49年07月02日環大特42号)
  • 新幹線鉄道騒音に係る環境基準について(昭和50年10月03日環大特100号)
  • 在来鉄道の新設又は大規模改良に際しての騒音対策の指針について(平成7年12月20日環大一174号)

(2011年12月22日発行メールマガジンより抜粋)