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振動解析 -25「応答スペクトル - 2」

(2)外力が働かない場合

運動方程式は微分方程式を解くことでした。今回は例をあげて解いてみましょう。専門書の解説用語と比較しながら見ていくと理解しやすいと思い、そのように説明を進めます。

2-1 専門書などで解説されている一般的な式

前号より運度方程式は次式で表わされます。

   mx''+cx'+kx=0 ・・・(1)

mで割って

   x‘’+(c/m)x‘+(k/m)x=0 ・・・(2)

ここで

   k/m=ωo^2  (ωo:固有振動数)

さらに臨界減衰係数Ccを

    Cc/2m=√k/m=ωo

    ζ=c/Cc   (ζ:減衰定数)

にとると、(2)は

    x‘’+2ζωox‘+ωo^2x=0 ・・・(3)

この解は

   x=Ae^(-ζωot)cos(√1-ζ^2*ωot−Φ) ・・(4)

または

   x=Ae^(-ζωot)sin(√1-ζ^2*ωot+Ψ)

   ωn=√1-ζ^2*ωo   (減衰自由振動周波数)     

A、Φ、Ψは初期条件で定まる値です。

ζ≪1では 

   ωn=ωo

   x=Ae^(-ζωot)cos(ωot-Φ)      ・・・(4‘)

として解説されています。

ωo、ζがどんな意味を持つかに注目していきます。

2-2 例題

(1)式として次の例をとりあげます。

           x‘’+2x‘+400x=0 ・・・(5)

これは前号の図で質量を右にずらし、そっと放した場合の式になります。

右辺が0の微分方程式は同次方程式といいます。

この方程式を解くとき、減衰と振動は複素数の指数関数として表わされますから、解の形を

          x=e^λt ・・・(6)

とおいて、λを求めます。λは複素数です。

(6)を微分すると

          x'=λe^λt、  X''=λ^2*e^λt

これを(5)式に代入し

          λ^2*e^λt+2λ*e^λt+400e^λt=0

          (λ^2+2λ+400)e^λt=0 ・・・(7)

e^λt≠0より

          λ^2+2λ+400=0 ・・・(8)

式(8)は系の振動特性を表わすので、特性方程式といいます。

根を求める公式を利用し、

    λ=[{-b±√b^2-4ac}/2a]

     ={-2±√4-4*400}/2

     =-1±√1-400

     =-1±j√399 ・・・(9‘)

     ≒-1±j√400

     ≒-1±j20 ・・・(9)

xの2つの解が得られました。

          x1=e^-1+j20、  x2=e^-1-j20

[定理1]

同次方程式の解がx1、x2の2つ求められたとき、解は

          x=Ax1+Bx2

となり、A、Bは積分定数で初期条件などで決る。

定理1より、またオーラーの公式(10)を使い

         e^jθ=cosθ+jsinθ

         e^-jθ=cosθ−jsinθ ・・・(10)

         x=Ae^(-1+j20)t+Be^(-1-j20)t

         =e^-t{Ae^j20t+Be^-j20t}

         =e^-t{Acos20t+jAsin20t+Bcos20t-jBsin20t}

         =e^-t{(A+B)cos20t+j(A-B)sin20t}

ここで新しい定数を、C=A+B、D=j(A-B)とすれば

         x=e^-t{Ccos20t+Dsin20t} ・・・(11)

と一般解を得ました。

(10)式を微分すると

         x'=−e^-t{Ccos20t+Dsin20t}

            +e^-t{-20Csin20t+20Dcos20t} ・・・(12)

C、Dをきめるため、変位を1mずらしそっと放したとすると、初期条件は

         t=0で、x=1、x'=0

この条件を(11)式、(12)式に入れると

         1=C

         0=−C+20D

より、

         C=1

         D=1/20

よって、

         x=e^-t{cos20t+1/20*sin20t} ・・・(13)

さらに三角関数の合成の公式を使うと

         x=e^-t√(1^2+1/20^2)cos(20t-Φ) 

         =1.0012e^-tcos(20t-Φ) ・・・(13‘)

         Φ=tan^-1(D/C)=tan-1(1/20)  

質量mを1mずらしそっと放した時の振動変位xを求めることができました。

図1は(13')式をグラフに描いたものです。

質量mを1mずらしそっと放した時の振動変位xを求めることができました。

図1は(13‘)式をグラフに描いたものです。

図1 減衰波形

  • 図1 減衰波形

(2006年2月23日発行メールマガジンより抜粋)