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計測初心者のための入門コラム:わかりませんの人たち集まれ~ 第6回「dB(デシベルとは)? その1」

普段の計測の中で当たり前のように使用されているdB(デシベル)。
これまでも当社は技術レポートや計測コラムで紹介してきました。
しかしdBそのものが理解しづらいという計測初心者の方のために、今回から3回にわたり、なるべく数式を用いないでわかりやすく説明していきます。

dBは対数

我々は日常の中で、1、2、3、4、5 … といった数字の世界で生活しています。この数字を自然数といいます。また、0.1、0.2、0.3 … といった1より小さな数字を扱うこともあり、これを小数といいます。自然数や小数を使う場合、0.1~100など比較的少ない桁数の範囲で数字を扱う場合には特に問題ないのですが、0.001~1,000,000など広い桁数の範囲の数字を扱う場合には、記載するゼロの数が多くなってしまい、桁数の数え間違いなどに気を付けなくてはいけません。
このような場合、べき乗表現をよく使います。例えば、百万という数字は1,000,000=106と10のべき乗で表現すると、桁数も少なく簡便になります。この時の10の肩に乗っている数字(この場合は6)を指数と呼びます。つまり、指数の意味は「10を6乗すると百万になる」ということです。この指数の意味の見方を変えて表現したものが対数です。百万という数字は10の何乗であるかを考え、その何乗分であるかを表現した数字を対数と呼びます。例えば、前例の場合は 百万=1,000,000は10の6乗ということになるので、この場合の対数は6という数になります。もう皆さんお分かりのように、指数と対数は実は同じ数のことを表しているのですが、表現の仕方が異なるので、別の言葉として定義されているんですね。
このように対数を用いると、表1のように、1μ(マイクロ)や10M(メガ)など、数の桁数が大きくなっても、扱いやすい少ない桁での数字で表記することができるようになります。特に扱う数字が「2」や「3」ではなく、「10」の何乗かを考えるとき、この時の対数を常用対数と呼びます。
表1. 自然数と対数(常用対数)の関係

小数 接頭語表記 (常用)対数
0.0000001 100n(ナノ) -7
0.000001 1µ(マイクロ) -6
0.00001 10µ(マイクロ) -5
0.0001 100µ(マイクロ) -4
0.001 1m(ミリ) -3
0.01 10m(ミリ) -2
0.1 100m(ミリ) -1

 

自然数 接頭語表記 (常用)対数
1   0
10   1
100   2
1,000 1k(キロ) 3
10,000 10k(キロ) 4
100,000 100k(キロ) 5
1,000,000 1M(メガ) 6

dBはBの10分の1

dBは元々B(ベル)にSI接頭辞d(デシ)がついたものです。読者の皆様も小学校時代1ℓ=10dℓと習ったあのd(デシ)です。言い換えるとB(ベル)の値を10倍の値で表示したものがdB値ということになります。例えば7Bと70dBは同じ量を意味しています。他の主なSI接頭辞には、h(ヘクト:100倍)、k(キロ:1000倍)、M(メガ:100万倍)、G(ギガ:10億倍)、c(センチ:1/100倍)、m(ミリ:1/1000倍)、μ(マイクロ:1/100万倍)、n(ナノ:1/10億倍)があり、皆様もご存じの通りです。

B(ベル)とは

ではB(ベル)とは何でしょう。B(ベル)は電話を発明したアレキサンダー・グラハム・ベルに因んだもので、電話における電力伝送減衰を表現したものです。B(ベル)の定義は、基準となる物理量に対する計測物理量の比を対数で表した量になります。ここでもお約束があって、ここで用いられる対数は常用対数、つまり10のべき乗で表記するということです。例えば、2B(2ベル)は102なので100倍、3B(3ベル)は103なので1000倍、-1B(-1ベル)は10-1なので1/10倍ということになります。ちなみに0B(0ベル)は100なので1倍で基準値と同値であること意味しています。またB(ベル)は先の説明通り電力の比較表現量として最初に用いられましたが、現在では光、音響、振動など様々なエネルギーの比率を表す単位として用いられています。
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今回は入門編として、ここまでとします。
次回はdBがなぜSI接頭辞d(デシ)をつけるようになったのか、更にdBの電力利得、電圧利得について説明していきたいと思います。

下記は当社のdBについての技術レポートと過去の計測コラムの紹介です。
本コラムによりdBに興味を持っていただけましたら、ご一読下さい。
【参考】
小野測器技術レポート「dB(デシベル)とは」
小野測器計測コラム「dB(デシベル)について」

(2022年1月19日発行メールマガジンより抜粋)