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計測初心者のための入門コラム:わかりませんの人たち集まれ~ 第5回「様々な計測器の紹介:寸法・変位計測編」

今回のコラムでは、寸法・変位計測の概要についてお話させていただきます。

皆さんは「寸法あるいは変位を計測する」と聞いた時に、どのようなことを想像するでしょうか? 我々の身の回りにあるもので考えてみると、例えば DIY で棚やテーブルを作るときには、使用する板材の寸法を正確に測る必要があります。また、テーブルを設置する場合、椅子の引き出し量(変位量)と壁までの距離が十分とれているか、あらかじめ計測しておくことも必要です。 このように、機械や装置、製作物などの様々な部分の寸法(長さ、厚さ、深さ、角度など)が「ある基準の範囲にあるか」、 移動した距離、位置、回転角度などが、「ある機能通りの動きをするか」を測定することは、機械や装置の性能・仕様を確保する上で大変重要です。これが、寸法・変位計測です。

「寸法計測」と「変位計測」は似ていますが、各々別の意味を持ちます。

「寸法計測」とは「物の長さ、厚みといった絶対値」を測ることです。

「変位計測」とは「基準位置からの移動量といった相対値」を測ることです。 どういう時にどのような計測器を用いるのか、小野測器の測定器を例にご紹介します。

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測定に用いるセンサの種類

【 寸法計測 】

小野測器が用意している寸法計測用センサには、3つのタイプがあります。

  1. 接触式センサ: リニアゲージセンサ(BS/GSシリーズ)

    計測例:金属加工品の厚さや高さ、穴の深さなどの計測。

  2. 接触式センサ: ロータリーエンコーダ(RP/SPシリーズ)

    計測例:回転体の角度計測やローラーエンコーダーによる鋼板や紙の送り量などの計測。

  3. 非接触式センサ: 静電容量式非接触厚さ計(VE/CLシリーズ)

    計測例:鋼板やシリコンウエハ、樹脂フィルムの厚さなどの計測。

【 変位計則 】

変位計測についても、3タイプのセンサがあります。

  1. 接触式センサ: リニアゲージセンサ(BS/GSシリーズ)

    計測例:材料の荷重による変形、回転体の軸ブレなどの計測。

  2. 非接触式センサ: 静電容量式変位計(VE/VTシリーズ)

    計測例:回転体の軸ブレ、ディスク回転時のブレ量などの計測。

  3. 非接触式センサ: レーザ測長計(LV-9000シリーズ)

    計測例:マイクロメータ以下の分解能や精度が要求される、工作機械の性能評価や位置決め精度などの計測。

寸法・変位関連の計測器については、こちらのページをご参照ください。

寸法・変位

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センサの動作原理、および使用上の注意点

比較的ユーザの多い、リニアゲージセンサとロータリーエンコーダについて、動作原理と使用上の注意点について説明します。

リニアゲージセンサ

【 動作原理 】
図1にリニアゲージセンサの基本構造を示します。センサ内部には、スピンドルと一体になって移動する移動スリットと、一定位置に固定された固定スリットが対向して配置されています。また、 スリットには一定間隔で明暗の目盛が印刷されています。 固定スリットには1/4ピッチずれたA、Bの2つのスリットがあり、これによりスピンドルの移動方向(+、−方向)を判別することができます。これらのスリットを挟んで、光源(LED)と受光素子が向かい合っています。

  • 図1 リニアゲージセンサの基本構造
    図1 リニアゲージセンサの基本構造


移動スリットが固定スリットに対して移動すると、固定スリットの窓を通過する光は、明暗を繰返します。 この時、同じ周期で 90゜ の位相差を持つ2つの方形波信号が出力されます。
その位相の進みまたは遅れから方向判別し、カウンタで加算・減算を行い計数し、変位量を測定します。

  • 図2 リニアゲージセンサの変位検出原理
    図2 リニアゲージセンサの変位検出原理


【 使用上の注意点 】
スピンドルの横方向に対しては、大きな力を加えないようにして下さい。
(スピンドルの上げ下げ時に衝撃が加わるとエラーや破損の原因になることがあります)
リニアゲージセンサ本体は振動の大きい場所を避けて設置するようにして下さい。
計測する面(基準面)にスピンドルの軸が垂直にあたるように設置して下さい。

ロータリーエンコーダ

【 動作原理 】
図3にロータリーエンコーダの基本構造を示します。ロータリーエンコーダの回転軸には等間隔の格子目盛りが刻まれたスリット円板(移動スリット)が取り付けられ、これに対向して同じ間隔の目盛りが刻まれた固定スリットが本体に固定されています(図4)。この二つのスリットをはさんで発光素子(発光ダイオード)と2つの受光素子(フォトトランジスタ)が設置されています。発光素子から出た光は回転軸が回転することによってスリット1ピッチ毎に光路を遮られ回転量に比例した回数の明暗を繰り返します。

  • 図3 ロータリーエンコーダの基本構造
    図3 ロータリーエンコーダの基本構造
  • 図4 スリット円板と固定スリットの位置関係
    図4 スリット円板と固定スリットの位置関係


この明暗を2つの受光素子で電気信号として取り出し、波形整形をして矩形波としたものがエンコーダの出力信号になります。2つの出力信号はお互いに90°ずれるように位相が調整されており、先に説明したリニアゲージセンサと同じ原理で、軸の回転方向の判別を行います。
【 使用上の注意点 】
回転軸に強い衝撃や許容荷重以上の荷重を加えないようにして下さい。
回転軸とカップリングの芯がずれないように設置して下さい。
電源ラインからのノイズの影響を受けることがあります。フィルタを用いる、他系統のノイズの無い電源ラインを使用する、配線時に大電力が流れる電源ラインと分離する、などして下さい。
寸法・変位計測を行う際には、設置状況によってセンサが故障してしまうこともあります。
センサの取り付け状態については、特にお気を付けください。
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国外へ持ち出す際の注意

非接触厚さ計(VE/CLシリーズ)※1、およびレーザ測長計(LV-9000シリーズ)については、法令該当品に相当し、これらの製品を輸出する場合、あるいは国外へ持ち出す場合は、経済産業省発行の輸出許可証が必要になりますので、ご注意ください。
※1 分解能が0.2μm以下となる、センサおよび表示器の組み合わせ
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弊社で取り扱っている寸法・変位関連の計測器は、以下のとおりです。
ご興味がございましたらご覧ください。

GS/BSシリーズ リニアゲージセンサ

VE/CLシリーズ 非接触厚さ計

RPシリーズ ロータリーエンコーダ/一般工業用

RP/SPシリーズ ロータリーエンコーダ/小型・低トルク型】

VE/VTシリーズ 静電容量式変位計

LV-9000シリーズ レーザ測長計

(2021年12月15日発行メールマガジンより抜粋)