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計測に関するよくある質問から- 第36回「騒音計で短時間間隔で演算データを記録したところ、Leq値のほうがLmax値より大きくなるのはなぜ」

当計測コラムでは、当社お客様相談室によくお問い合わせいただくご質問をとりあげ、 回答内容をご紹介しています。

周波数重み:A 時間重み:FAST 演算時間:0.1秒 で、繰り返し計測する状況を考えてみます。等価騒音レベルは、以下の式で計算されています。 (JIS C 1509 騒音計の電気音響性能の規格)

  • 計測に関するよくある質問から- 第36回「騒音計で短時間間隔で演算データを記録したところ、Leq値のほうがLmax値より大きくなるのはなぜ」_No.1

Aeq : 等価騒音レベル 【時刻 𝑡1 から時刻 𝑡2 までの時間 T(秒)にわたって、変動する騒音の全てのエネル ギーと等しい(等価な)エネルギーをもつ定常音の騒音レベル】
T : 測定時間 (𝑡𝑡1~𝑡𝑡2)
𝑝A (t) : A特性音圧
𝑝0 : 基準音圧 (20 μPa)

ここで注目していただきたいのは、上の式に時間重みが含まれていないことです。等価騒音レベルの値は、騒音計の時間重みの設定には影響されません。
これに対して 𝐿max 値や 𝐿min 値には時間重みがかかっているため、短い区間での騒音レベル値は音圧レベルの変動に追従しきれない状態となってしまいます。

  • 図1
    図1
  • 図2
    図2

前ページの図1は、0.1秒間の等価騒音レベルと同区間の騒音レベルの最大値・最小値を4秒間にわたって計測し、プロットしたものです。突発的な音が入ってくると、等価騒音レベルのほうが最大値より大きくなったり、最小値より小さくなっていることがわかります。

図2は、演算時間を2秒間として等価騒音レベルと同区間の騒音レベルの最大値・最小値を80秒間にわたって計測しプロットしたものです。最大値と最小値の間に等価騒音レベルがプロットされ、平均のイメージが表れています。

等価騒音レベル値は、上記のように時間重みが含まれないため、あまり短時間の演算では騒音レベル値(周波数重みづけ A特性、時間重みづけ FAST(125 ms))との間に乖離が発生してしまうことがあります。少なくとも数秒間以上の設定が適当です。

参考

突発的な音の評価値として、ピークレベル値 𝐿𝐿peak を使用する場合もあります。ピーク値は、瞬時音圧(AC 信号)の最大値をレベル化したものです。瞬時音圧の絶対値を取り、その値をレベル化しているため、周波数重みだけに依存して、時間重みは関係ありません。
JIS C 1509-1 では、ピークサウンドレベルと呼ばれます。

図3は、図1にピーク音圧レベルを加えたものです。最大値に比べて、急峻な立ち上がり・立ち下がり特性を持つことがわかります。
ただし、ピーク値は、時間重みがかかっていないため、騒音レベルとは異なる挙動を示します。計測する音が衝撃性のものかどうかを示す指標としては有効ですが、騒音レベル値とは別のものであることに注意してください。

  • 図3
    図3

(2020年4月15日発行メールマガジンより抜粋)