当計測コラムでは、当社お客様相談室によくお問い合わせいただくご質問をとりあげ、
回答内容をご紹介しています。
打撃試験のデータ取り込みや、外部装置からの信号を取り込みタイミングとして、データを
取り込むときに、トリガ機能を使います。トリガ機能の設定の中に、ヒステリシスという設
定がありますが、この数値がトリガレベルよりも大きな値に設定されていて、データが取り
込めないことや、小さすぎて、繰り返しトリガが掛かってしまい、思った信号が取り込めな
いことがあります。今回は、このヒステリシスについて説明します。
トリガ機能
トリガレベル: どれくらいの大きさでトリガをかけるか。
ヒステリシス: ヒステリシスで設定された幅の範囲を超えないと、次のトリガ待ちに
ならない。
トリガポジション: トリガがかかった点(トリガ点)に対して何点前から、または後から
サンプリングを開始するか
0 なら、フレームの初め
-340 なら、1フレームの340 点目
+100 なら、トリガかかってから100 点目が1フレームの初め
ヒステリシスとプレトリガ
1.ヒステリシスが0 %でも問題ないケース
1フレーム内で信号がトリガレベルよりも小さくなっている場合、例えば
打撃試験では、打撃波形と応答波形を1フレーム内に取り込む必要があるので、トリガ
ポジションは、1フレームの先頭のほうにします。
トリガがかかってから、1フレーム分の信号を取り込んで解析します。
1フレーム取り込んでから、トリガ待ちになりますので、1 フレーム分の時間内では、
再度トリガがかかることにはなりません。
2.ヒステリシスを正しく設定しておかないと、問題になるケース
トリガ信号よりも前に発生する信号を解析したい場合。
正しい設定;
下図では、ヒステリシスが波形のフラツキの範囲よりも大きい範囲なので、はじめの信
号の立ち上がりだけに反応し、解析したい信号が保持できます。
正しくない設定:
ヒステリシスの幅が小さいので、波形のフラツキでトリガが掛かってしまい、
取り込みが遅れ、欲しい波形を取り逃してしまいます。
下図では、トリガを掛ける時間波形の最初の立ち上がりを検出して、その発生以前の振動波
形を取り込んで平均処理したいところですが、その後の信号の振れで再度トリガが掛かり、
取り込みが遅れてしまっています。
本計測前に、時間波形を画面で確認して、トリガレベル、ヒステリシスを調整してくださ
い。
(2020年2月19日発行メールマガジンより抜粋)