当計測コラムでは、当社お客様相談室によくお問い合わせいただくご質問をとりあげ、 回答内容をご紹介しています。
FFTアナライザを使用してモータやアクチュエータの動作音の判定をするときに、判定したい動作音の直前に装置や治具から大きな音が発生してしまうことがあります。
スイッチ音や電気リレーの音が初めに発生して、その後モータが回る場合、信号をうまく切り出さないと余計な音も取り込んで、判定結果が大きな値でNGになってしまうことがあります。 このような場合の対処方法について説明します。どうすれば動作音だけ切り出してFFTできるか?
図1は、装置から音が発生して、モータが回り始めたときの波形例です。
装置の動作音が邪魔になっています。この動作音を含めてFFT解析すると、本来のモータ音よりも大きめの音圧値 (dB) が得られてしまいます。 装置の音が治まってからの信号を処理する方法です。
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図1
モータ音が0.4 s 間しか継続しません。 ここを取り込む設定をします。
周波数レンジ 20 kHzまで解析したい。
20 kHzのときのサンプル周波数は、 20000 × 2.56 = 51200 Hzです。
FFTのサンプル点数が2048点のときは、2048 ÷ 51200 = 0.04 s となり、短すぎます。設定できる最大長の16284点で0.32 sになります。
0.4 sより短いですが、この設定にします。このときのパワースペクトルは、0.32 s間の
二乗平均値となります。
次に、邪魔な部分を避ける方法ですが、装置動作音を基準として、そこから0.1 s の間はデータを取らないようにすればよいです。このとき使えるのが、ポストトリガ機能です。トリガポジションをプラス側にして、データ取り込みを遅らせます。“ポジションの設定値 × サンプル周期” の時間、遅らせることができます。
遅らせる時間dtを0.1 sとすると、
0.1 = M × 1/51200 で M = 5120
トリガポジションの設定は +5120 にします。(+がポストトリガ)
トリガを掛ける信号をどうするか。
音の入力信号でトリガを掛ける方法と、装置からの動作開始信号が得られる場合の方法の2つの方法があります。
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図2
このように、ポストトリガ機能を使うことによって、処理したい信号だけを取り込むことができるようになります。
下の図は、CF-4700での外部からのコントロールによるタイミング図です。
ポストトリガ機能を上手く使うことで、目的の音だけを取り込むことができ、正しい判定結果を得ることができます。
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図3
周波数レンジ:20 kHz
サンプル点数:16384点
トリガポジション:+5120
トリガソース:外部
トリガレベル:50 % (外部トリガ信号の電圧が12 V)
EXT IO OUTPUT : ANALYSYS : DONE
(2019年8月28日発行メールマガジンより抜粋)