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「デジタル信号出力について」

ロータリーエンコーダの回転パルス信号や計測器の OK/NG 信号、計測値を表す BCD 信号等のディジタル信号の出力回路には、複数の回路方式があります。
単にケーブル結線すれば、動作するというものでもありません。
電圧出力(TTL、トーテムポール、コレクタ)、と無電圧出力(リレー、オープンコレクタ、etc.)、ラインドライバ出力が使われています。

今回は注意が必要なオープンコレクタとコレクタ出力形式について説明します。
トランジスタは NPN タイプと PNP タイプがありますが、今回は NPN タイプでの説明になります。

オープンコレクタ出力

特徴
無電圧出力なので、受け側で電圧(V+)を自由に設定できます。(最大負荷電圧以下)
電圧信号として受けるには、抵抗で電源にプルアップする必要があります。
電流の流れる向きがあり、0 V にはならずに、残留電圧が 1 V 程度発生します。

  • オープンコレクタ出力_No.1

オープンコレクタでランプやリレーをダイレクトにオンする場合は、特に電圧値 (V)、電流値 ( I ) に注意が必要です。

最大負荷電圧、最大負荷電流(流入電流)がオープンコレクタ出力の仕様内におさまるこ
とが必要です。

流れる電流は、プルアップ電圧 V、プルアップ抵抗 R とすると、


                I = V ÷ R


で計算できます。

電流値 I は、オープンコレクタの最大負荷電流以下でないといけません。

下記の例は、ランプやリレーを直接動作させる場合です。
最大負荷電圧、負荷電流の仕様から、電圧は 30 V 以下、電流は 25 mA 以内のランプやリレーでないと動作させられません。超えた場合は、故障してしまう場合もあります。

  • オープンコレクタ出力_No.2

コレクタ出力

コレクタを抵抗でプルアップした出力です。
何も接続しない場合は、出力電圧は Vo になります。受け側の入力抵抗値によって、
High レベルの電圧値は変化します。
Low レベルは、0 V にはならないで、残留電圧(1 V 程度)になります。

  • コレクタ出力_No.1

注意点は、 計測器側の出力抵抗 Ro と受け側の入力抵抗 Ri の大きさで、受け側の入力電圧値 Vi が変わってしまうことです。

計測器から出力されているのは、High レベルで 10 V 出力されるはずだと思って、オシロスコープで波形をみたら、7 V だったということが起こります。
この場合、信号の ON/OFF の判定閾値を 8 V にしておくと、ずっと OFF のままとなってしまいます。

下記は、計測器側のプルアップ抵抗値 Ro が 470 Ω の場合の例です。
計測器側の電圧 Vo が 10 V でも、受け側の入力抵抗 Ri が 1 kΩ の場合、電圧 Vi は 6.8V まで下がります。Ri が 10 kΩ の場合は、電圧 Vi は 9.6 V です。

また、抵抗 Ri が小さいと電流が大きく流れるので、計測器側の負担が増えます。
最悪、電流供給できなくなり、信号が途絶えます。

計測器を変更した場合や、受け側の回路が変更された場合に、信号を検出できなくなる場
合があります。

  • コレクタ出力_No.2

Ro = 470 Ω
Ri = 10 kΩ
Vo = 10 V
のとき
Vi= 10 * 10000 / ( 10470 )
= 9.6 V

Ro = 470 Ω
Ri = 1 kΩ
Vo = 10 V
のとき
Vi= 10 * 1000 / ( 1470 )
= 6.8 V
となります。

High レベルの認識電圧を 7 V に設定していると、Ri = 1 kΩ では、電圧値が不足してしまいます。
計測器の出力回路と受け側の回路によっては、接続できない場合もでてきます。
購入前に、十分に確認しましょう。

(2018年9月26日発行メールマガジンより抜粋)